もしもしサブカルチャー

関西の演劇が好きです。

もう勘弁して 劇団ゆうそーど。「この作品には死がたっぷり含まれています。」

 

WCUP2023参加作品、先日観劇してきました。

不条理な死とかたくさん死ぬ、的な演劇の代表作ってやっぱり「生きてるものはいないのか」なんですかね。

 

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あなたは誰ですか?私は誰ですか?

わからない。何にもわからない。

なのに世界は動いてしまうの。

やめて!これはわたしの世界!

あっ!ちょうちょが飛んでいる!

 


冒頭はセンターで赤ちゃんを可愛がってる女性。スピーカーからはガザ地区のニュースの音声。不穏ランキングナンバーワンのスタートダッシュ

嫌な感じー!と思ってたら追い討ちをかけるように可愛がってる赤ちゃんを妹に奪われしかも妹が赤ちゃんに「毒マムシ」とかいう悪意100パーセントのアダ名付けてもう最悪。

 


キャラも全員なんか最悪。

主人公は普通の女に見せかけて蚕飼って家畜呼ばわりして「自殺」とか意味わからん名前つけまくって愛でてるキショ女だし、彼氏は淹れたコーヒー放置してコンビニに逃げる「ウィッスー」が口癖のモラ男だし居酒屋店員は感情無さすぎて怖えし後藤は植樹とかするサスティナブルな男かと思ったら酔ったら壁に頭ぶつける厄介なヤツ。あとまともかと思った団長は妊娠4ヶ月の女を休ませもせず演劇に連れ出して飲みにも連れて行く。

あと死ぬほど蝶々出てきて発狂しそうになる。ソリティアクリアした時の画面?

 


串カツとチョーイがこの作品の希望。なんなんだその名前。しかも死ぬし。

 


この作品、結局なんかなんや話すけど主人公の周りの人間がどんどん死ぬ、最悪。

優しかったあの子も死に、ケンカしたあの子も死に、元彼も死ぬ。

 


私個人は演劇に哲学性とか求めてなくて、頭も悪いので噛み砕けたかって言われると全然そんなことはないんですけど、伝えたいことが明確で、脚本家の思想がはっきりと見えてくる感じは嫌いじゃなかったです。演劇は押し付けてなんぼ。

要するに死は良くも悪くも平等、ってことなんかな?と思って受け止めました。

もっと命にしがみつくキャラとか居たらもっと好みだな〜!とか個人的な主観です。

 


あと美術、めちゃ良かった。

今回はリーディングという形でしたが、通常上演だった場合どんな風にみせてくれたんだろうと大変興味深かったです。